「ファッションに関する私の幼い頃の思い出は、段ボールにファッションを描いて切り抜き、キッチンテーブルで『ファッションショー』を開いたことから始まります」とデザイナーは説明した。
バレンシアガは、パリ・ファッション・ウィークの観客を2025年夏コレクションのショーの晩餐会に連れて行った。ニコール・キッドマン、フューチャー、ケイティ・ペリー、リンジー・ローハンなどスターが勢ぞろいしたこのショーは、デザイナーのデムナにとってまさに円環的なイベントだった。
「ファッションに関する私の初期の思い出は、段ボールにファッションを描き、それを切り抜いて、キッチンテーブルで『ファッションショー』をしていたことから始まります」と彼は説明した。「35年経った今、このショーは私のビジョンの始まりを思い出させてくれます。これは、視点を持ったファッションへのトリビュートなのです。」
これまで見た中で最も長いダイニングテーブルで、最前列のゲストはバレンシアガの最高級品をフルコースで堪能した。ここでデムナのマニフェストは超破壊的だった。毛皮のコートの下にはきらびやかなランジェリーが登場し、典型的な「ファッションデザイナー」のパファーはローライズのズボンの上に重ね着され、デニムパンツはジャケットの襟として再利用された。モデルの手首からはiPhoneがぶら下がり、そのスクリーンからはバレンシアガの象徴が輝き、充電器はバッグの外側にきちんと収まり、帽子は匿名性を保つために折り返されていた。
ショーの最後を飾ったのは、デムナのトレードマークとも言える三角形の黒いサテンのガウン。ブリトニー・スピアーズの「Gimme More」が突然止まり、ゲストたちが会場を後にした。デムナはあなたの時間を無駄にするためにここにいるのではなく、ファッションの時計を未来へと進めようとしているのだ。
上のギャラリーでバレンシアガの2025年春夏コレクションをご覧ください。
